鈴木 芽惟May Suzuki
ABOUT WORK
北こぶし知床ホテル&リゾート ラウンジ「Southern Limit of the North」
刺繍やパッチワーク、キルティングなどの手芸的技法を併用し制作された作品です。知床の海岸に漂着したミンククジラをモチーフとしており、魚を干す日常的風景から、波に打ち上げられる漁具、観光地としての側面や、流氷によってもたらされる循環、その豊かさを享受する生き物たちが描かれています。この地で続く人々の暮らしの現在点を縫い留め、悠久の時を見守り続けてきたオホーツク海とその先に広がる北方世界へと想いを馳せる作品です。
北こぶし知床ホテル&リゾート クラブラウンジ「Humor」「Flamma」
衣服をまとうことは、もう一つの皮膚を、そこに宿る命の循環を身にまとうことでもあると思っています。Okhotsk loversというラウンジのテーマを前に、一本の映画の背景にある物語のような、普遍的で見えざる命を内包させたいと考え、羊毛で仕立てたこの二着の作品を仕立てました。
向かって右側の『Flamma』の裾の模様は、燃焼のイメージです。鳥のようにも見える抽象的なモチーフは、薪にすると烈しく燃える白樺の種子の形から着想を得ました。上昇するエネルギーを表現した作品です。
対する『Humor』は、絶え間なくめぐっている液体のイメージです。呼気や涙も空気に溶けて雨となり海へ還るように、人から獣へ、獣から魚へとトランスフォームしていく生き物を縫いました。
この二つに共通するものは循環する生命です。誰かの体温を分かちながら生きている私たちが、今日出会える奇跡に祝福を。
ABOUT ARTIST
鈴木 芽惟May Suzuki
鈴木 芽惟May Suzuki
東京藝術大学先端芸術表現科卒業。身体をテーマに、写真やパフォーマンス、ソフトスカルプチュアなど様々なメディアを用いて作品制作を行う。制作チーム「北暦」共同代表。
2018年、北海道斜里町に移住し、耕作や狩猟、調理や衣類の修繕といった生活シーンに基づいた制作活動を行う。芸術祭「葦の芸術原野祭」の実行メンバー。